大井の家


品川区

住宅密集地の変形敷地に3つの坪庭を内包した住宅。

建物の高さは抑えながら、坪庭と内部の関係を連続感あるものにすることで、延床面積では測れない「拡がり」を生み出すよう構想。

地上2階


夕景

曲線が交差する

スロープで道路との段差をつなぐ

玄関にはいると、仄かな闇に包まれる

そして、床から浮かされた階段と共に

光が迎える

玄関

曲線の上がり框

傘立て

スリット

階段越しの夕景

視線が空まで抜ける

LDK

曲面を描く壁は、冬の西日を導き

夏の西日を遮る角度に設定されている

LDK

坪庭とのサッシュを

全面引き込むことにより

内外が一体化する

サッシュを閉じた状態

株立ちのモミジと共に暮らす

床はコルクタイル

2階 階段廻り 夕景

トップライトからの光

突き当たりに公園の緑

階段部分トップライト 見上げ

切り取られた空

手前に洗面スペース

個室以外の共用スペースとして

つくられている

吹き抜けに面した部分に

読書コーナー

家族で本を楽しむ

屋上メンテナンス階段を兼ねた

階段箪笥

ランダムにあけられた

ガラスブロック開口から

階段室のひかり

リズムを生み出す

個室につくられた

書斎スペース

高窓から公園の緑、丸窓から坪庭

個室の建具には上部に

回転式の通気扉が設けられている

その向こうに洗面スペース

竹の植えられた坪庭

それに面した浴室

2階 階段廻り 夕景

天光と照明が混ざり合う

階段横のスクリーンは

見る角度によって姿を変える

空とリビングを繋ぐLDKの吹き抜け

上部の丸窓は書斎部分

photo: 鳥村鋼一

(※のみ 廣部剛司)

(2007.8 竣工)

施工:TH-1

構造設計:エスフォルム


光の移り変わりを感じる器として

東京都品川区の密集した住宅地に計画された住宅である。周囲は西面の道路とその向こうにある小公園のほかは隣家に囲まれ、さらに道路面より1mほど下がったレベルにこの敷地はある。

敷地形状は2カ所の鋭角コーナーを持った変形敷地であり、ますはこの敷地形状に沿った外壁を配置し、レベル差はスロープを設けることで対応している。周囲に対して存在感が突出しないよう2層のボリュームでおさえ、コーナーに3カ所の外部(坪庭)を配置。プライバシーを保ちながら外部に対して開いていられる生活空間をもたらしている。

内外を貫通する曲面壁は、主要な動線を導くと同時に季節における太陽軌道を意識して決められている。具体的には、夏の特に夕方の直射光は室内に導かず、冬季は長く陽光を室内に届け、暖かさをもたらすように計画している。

RCで大きな骨格をつくり、内部の間仕切りは家具工事で入れ子状になっており、将来的な用途可変にも対応できる。また、家具が建築に占める領域の拡張を意図しており、間仕切り的な役割からダイニングテーブルなど置き家具の領域までシームレスに繋がる。それにより、「建築」が住み手に対して手をさしだし、境界を曖昧にすることで、トータルに空間のイメージを構成していくことが可能となっている。

廣部剛司)


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